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セントラルエンジニアリング2024年度新入社員研修 ~社会人としての自覚と主体性を育む~(前編)

みなさんこんにちは!「エンジニアの未来」編集部中村です。

本年のセントラルエンジニアリング24卒新入社員研修は、セントラルエンジニアリンググループの研修施設A-LABO事務局長 Nさんが基幹となり、内容を構築しました。研修の長として日々現場を取り仕切る中、新卒研修についてお話しを伺うことができました。本記事では、研修の趣旨と新社会人への熱い想いが語られていますので、ぜひ最後までお読みください。

※この記事は「前編」です。「後編」はこちら

―― まずは今回の研修を構築されたNさんのことを教えてください

はい。1994年、セントラルエンジニアリングにエンジニアとして新卒入社しました。専門分野は機械設計で、入社以来15年間、同じお客様のところで原子力発電プラントの設計をしていました。当時は業務上でも重要な役割を担い、生涯エンジニアでやっていくつもりでしたが、恩師でもあった上長に強く勧められ、会社のために営業職へ転向。その後社内体制の変化に伴い、A-LABOにて後進を育成するために機械トレーナーに就任。プラント関連の講義を担当しつつ、現在は事務局長として管理責任者も兼務しています。

―― 昨年の新卒研修は入社2年目の社員が内容構成に参画してカリキュラムを組み立てていました(※1)が、今年はNさんが主幹となって内容を構築したのですよね?

(※1 関連記事:アスリート社員「上里琢文が行く!」~ 23卒新入社員研修~)

そうです。今年は私と、外部のキャリアコンサルタントのMさん(※2)が軸になって 新卒研修を構築しました。基本的に今回の新卒研修は、23年度の新卒研修がベースになっています。そのため、内容の大筋は変えていませんが、主旨は変えています。

(※2 関連記事:キャリアコンサルタント 共に向き合い、問題解決への扉を開く)

社会人としての社会性

―― 大筋を変えずに主旨を変えたのですか?

そうですね。例えば昨年の研修の目的は、「仕事をする上で必要な考え方を理解し、実践できるようにする」で、ゴールは「自ら考え、行動し、意思疎通が取れる状態」というものでした。これそのものは今年も変えていません。今年は、これに大事なところ、「社会人とは何か?」という主旨を加えさせていただきました。要するに社会性というところにスポットを当て、社会人基礎力を重視した研修になっています。

【目的】:社会人とはなにか、仕事をする上で必要な考え方を理解し、実践できるようにする
【ゴール】:社会人としての自覚をもって、自ら考え、行動し、意思疎通が取れる状態

―― 昨年の「目的」と「ゴール」のさらに土台となるところですね

そうです。そのため、ゴールは「社会人としての自覚を持って」が前提になります。そうして自らの考えに繋がっていくという主旨になります。

―― それは昨年の結果を見て決めたのですか?

いえ、これまでいろいろな新卒研修を見てきた中で、どういう傾向にあったかっというところを鑑みた結論です。今の若者世代の傾向ですね。いわゆる社会人としての社会性と、学生領域での社会性というものに、あまりにも差がありすぎる。そのため、そのまま移行していくと必ず「ギャップ」が生じることになります。

―― 「ギャップ」ですか

我々のエンジニアリング事業におけるビジネスモデルでは、ほとんどの社員がお客様企業で仕事をしています。就業先であるお客様企業には様々な文化があり、それぞれの文化に触れながら仕事をしているわけです。その根底には、一般的に「基本」「ベース」と言われる、持っているのが前提とされる社会人としての「社会性」の部分があるわけです。ところが、この基本となる「社会性」を身に付けないまま、ビジネスマナーや知識だけを学んでも、その1番根っこにある大事な「社会性」という部分を持っていないので、ギャップが発生して問題に直面した際に混乱してしまいます。本人たちにしてみれば教わっていないし知らないのです。そんなことは当たり前だと言われても、彼らにとっては何が当たり前なのかわからない人もいるのです。そのギャップを放置したままにすると、いずれ「メンタル不調」や「離職」という結果に繋がっていくことになりかねません。仕事におけるコミュニケーションの手段としての報連相が出来ないなどがいい例です。そうならないためにも、社会人としての「社会性」を今回の新卒研修で徹底的に身に付けていただきたいのです。

社会人基礎力

今回は、「社会人基礎力」を大きく押し出したカリキュラムを組んでいます。
「社会人基礎力」とは、経済産業省が出している3つの力、

  • 前に踏み出す力 ~一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力~

  • 考え抜く力 ~疑問を持ち、考え抜く力~

  • チームで働く力 ~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~

のことです。

※出典:経済産業省

この3つの力を2週間の間で順番に学び、実践していただく仕組みになっていますので、これを全部やりきって理解して初めて「社会人基礎力」が完成します。もちろん研修の中には習得必須事項である、ビジネスマナーやエクセル研修なども当然入っています。

―― この考え方はいつからあるのですか?

経済産業省が2006年に発表したものです。これも社会の変化に対応して2018年に“人生100年時代の社会人基礎力”としてアップデートされているのですが、社会人の基礎となる3つの力は変わっていません。

―― 今年はこの考え方に立ち返ったということですね?

立ち返ったわけではありません。今の若い人たちの傾向を何年か追ってきて、そしてその人たちがお客様企業に就業した結果を見て、今、何が必要かっていうところを判断し、この社会人の基礎となる3つの力が必要だと判断しました。どうして離職率が下がらないのか?、私なりの営業経験も含め、自分なりに考察をしたわけですね。

―― どういう傾向の人が離職しやすいのでしょうか?

2つあります。

ひとつめは、帰属意識が維持できなくなってしまう人です。社会人基礎力がついていないと、社の一員としての「役割」と「使命」の意識が薄らいでいってしまいます。

ふたつめは、自分に自信が持てない場合です。そもそも新卒は不安でいっぱいなのです。だから、この研修を受けて、実践して、理解することで、「あなたたちはもう社会人としての基礎力は備わっています。どこへ行っても恥ずかしくない新入社員なんですよ」と太鼓判を押された自信を持っていただきたいんです。
(後編)に続く

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