見出し画像

市場規模が拡大中の衛星ビジネスについて

皆さん、こんにちは『エンジニアの未来』編集部 望月です!

最近ニュースで、「JAXA 宇宙飛行士候補試験に2人が合格」という明るい話題から、「日本のH3ロケット打ち上げ失敗」というニュース、前澤友作氏が日本の民間人で初めてISSへ滞在し「宇宙旅行元年」と呼ばれるニュースなど、宇宙関係のニュースが続けてありましたね。

まだまだ宇宙旅行は一般にとって遠い話ですが、天気予報アプリの雨雲の状況をみる機能、地図アプリの衛星写真など、人工衛星から送られてくるデータを、私たちは日常で活用しています。つまり宇宙空間を私たちは間接的に利用しているのです。今後ますます市場規模が拡大する衛星ビジネスについて、今回はお伝えしていきます。

人工衛星が初めて打ち上げられたのは、1957年旧ソ連によるものでした。その後、2023年3月時点で、15,000機を超え、毎年2,000機以上が新たに打ち上げられています。(国連宇宙部のサイトで確認できます。)その中で現在地球の周りをまわっている衛星は約7,000機です。

人工衛星は、目的別に、地球観測衛星は気象予報の利用、通信衛星はBS放送などの放送事業の利用、航行衛星はカーナビゲーションシステムや携帯電話のGPS機能、と分類されています。

では、いくつか事例を見ていきましょう。

◆スマート農業での活用
日本の農業は、後継者不足、それに加えて高齢化が進んでいるため農業従事者が減る傾向にあります。しかし食料の供給量は人口に比例して必要なため耕地面積は減らすことができません。その結果、農業従事者1人あたりの耕地面積が増え、それを技術の力で対応していくことが必要、という背景があります。農業×IT技術の「スマート農業」の取り組みが進んでいます。

農業には地球観測衛星が用いられていて、広域の数万枚もの田畑の状況を瞬時に観測することが可能です。 画像データで解析した情報をスマホで参照できるツールも開発されています。「青天の霹靂」というブランド米では、2016年より衛星からの画像を用いて、生育状態の把握、収穫時期の判断に活用しています。衛星画像の色から米のタンパク質含有率を推定し適切な肥料の量を判断し、また稲の色から収穫時期を推測します。その結果、従来水田を見て回っていた農家の負担を減らすことができ、さらにお米の品質も向上しました。

◆漁業での活用
地球の表面の約7割を占める広大な海でも、衛星を活用する取組が進んでいます。衛星データからプランクトンの量、海水温度を把握し、漁場の情報を漁船に知らせるサービスが研究、活用されています。今後、漁業関連では、衛星データを違法漁獲している船舶の取り締まりに活用することが進められているとのことです。

◆その他にも・・
森林の管理では、植林計画、森林火災や違法伐採の発見のため、スマホから集められた位置情報ビッグデータと合わせた人流統計データとして、活用が進んでいます。また、経済指標と工場地帯の夜の明るさを測定した画像の相関関係に注目し、工場の夜の稼働率が高いと経済活動が活発になる傾向があるというGDPを推測する研究が進められているとのことです。

衛星画像を今は活用していない分野でも、この先アイデア次第で、ビジネスが生まれるチャンスがあり、今後成長が見込まれる分野といえます。当社では、宇宙、衛星に関するお仕事を募集しております。エンジニアとして様々な形で宇宙ビジネスに関わることができますので、当社の★エンジニア募集案件★にご興味ある方は、ぜひご応募ください。

★エンジニア社員紹介ページ★
https://www.central-engineering.jp/recruit/interview

最後までご覧いただきありがとうございます。「エンジニアの未来」は毎週月曜日更新!次回もお楽しみに!