「カメラ内部の世界を覗く:レンズとイメージセンサーの基礎知識」
こんにちは、『エンジニアの未来』編集部 望月です。
以前のオウンドメディア記事(※)で、なぜカメラを使って写真を撮影することができるのか、カメラの内部の構造を簡単にご説明いたしました。
※以前の投稿:カメラはなんで写真が撮れるの?カメラの仕組みについて
今回は、その第二弾としてカメラ内部のレンズなど、部品をご説明します。カメラのカタログや説明書を見ても、専門用語が多くて基礎知識が必要ですよね。この記事が理解の手助けになれば幸いです。
◆カメラの内部構造について
前回の記事でもお伝えしましたが、デジタル一眼レフカメラの内部には、下記の図のように、レンズ、ペンタプリズム、レフレックスミラー(「反射する鏡」の意味)、イメージセンサー(=撮像素子。CCDなど)があります。(この他にも、デジタルカメラには画像処理エンジン、記録メディアがありますが省略しています)
最近主流となっているミラーレスカメラは、ミラーとペンタプリズムがなく、常時イメージセンサーに光を通しています。そのイメージセンサーのデータを、背面のモニターに映像として常にリアルタイムに写すことで、ミラーがなくても撮影しようとしている画像を確認することが可能となっています。
◆レンズについて
初心者がカメラを選ぶ時にまず気になるのがレンズではないでしょうか。一眼レフやミラーレスの場合、通常レンズは交換ができ別売のため、カメラ本体とは別にレンズを選びます。用途により、標準レンズ、広角レンズ、望遠レンズに分類されます。
レンズの表記には、「○○mm」という記載があります。例えば、「16-50mm」「15-45mm」「50-250mm」「55-200mm」です。これはレンズの焦点距離を表しています。焦点距離とは、レンズの中心からイメージセンサーまでの距離のことです。焦点距離が長ければ画角が狭くなり、短くなると広くなります。
明確な区分けはありませんが、概ね、人の目でみえる範囲を基準とした標準レンズが50mm、それより小さい数字は広角レンズ、大きい数字は望遠レンズと言われます。
◆イメージセンサについて
レンズの次に選択するポイントがイメージセンサーです。レンズを通して入ってきた光をフィルムの代わりに記録する役目をしています。サイズが複数あり、それぞれに名称がついています。レンズ交換式のミラーレスカメラを例にご説明すると、大きいものから中判、フルサイズ判、APS-C判、マイクロフォーサーズ判、という種類があります。フルサイズ判はフィルム式カメラの時に使われていた35mmフィルムと同じサイズのため、35mmフルサイズとも呼ばれています。センサーのサイズが大きいほど画質が良くなりますが、カメラ本体が大きく重くなるため、用途に合わせて選択します。
また、サイズとは別に、光を電気信号に変える際の変換方式の違いで、大別するとCCDセンサーとCMOSセンサーの2種類があります。CCDセンサーは画質が良いというメリット、CMOSセンサーは、消費電力が少ない、処理速度が速い、といったメリットがあります。
レンズの焦点距離は同じ「○○mm」のものを使い、イメージセンサーの大きさをフルサイズ判、APS-C判、マイクロフォーサーズ判と変えると、構造上画角が変わります。そこで、基準であるフルサイズではどれ位の画角なのかということを知るために、APS-C判、マイクロフォーサーズ判には、フルサイズ判に換算した数値が書かれています。この換算した数値のことを「35ミリ判換算」と言われています。
以上がさわりのみですが、カメラ内部のパーツである、レンズとイメージセンサーの簡単なご説明になります。実際にご自身でカメラの開発、製造に関わってみて、もっと深く内部の構造を知りたいと思いませんか?
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